脅威を感じる。
この言葉を深く理解出来れば、人間関係が良くなります。
先ず最初に、恐怖と脅威の違いについて。
その次に、脅威の5大要因を、Scarf(スカーフ)モデルを使って、詳しくお伝えしていきます。
一応言っておきますが、スカーフを巻いた、可愛いモデルさんの話ではないですからね。
さらに、念のために先に言っておくと、脅威の要因には5つの領域があり、
その5つの頭文字をとって、Scarfと名付けられました。
つまり、イニシャルですね。
目次を見て頂いたら、何となく分かって貰えると思います。
1・驚異の意味とは何なのか?
2・脅威の5大要因!Scarf(スカーフ)モデル
3・Scarfモデルはイニシャル
3-1・Status(地位)
3-2・Certainty(確実性)
3-3・Autonomy(自律性)
3-4・Relatedness(関連性)
3-5・Fairness(公平性)
の順にお伝えしていきます。
それでは最初に、脅威とは何なのか?
恐怖とは何なのか?
北朝鮮の話ではありません。
当然、北朝鮮も脅威の存在ですが、もっと生物としての、人間の本質の話をしていきます。
1・脅威の意味とは何なのか?
そもそも、脅威の意味とは何のか?
似た意味合いの言葉に、恐怖なんて言葉あります。
でも恐怖は感情なので、使い方や意味が違うんですね。
恐れるとは、すでに対象がハッキリしていて、
具体的なのです。
それでは、脅威とは何だと思いますか?
脅威とは、全てのマイナス感情の要因です。
マイナスな感情といえば、恐怖以外にもありますね。
怒りや悲しみ哀れみなども、私達の感情を強く動かします。
私達人間は・・・いや、人間というより生物は、
自分にとってプラスになる事が大好きで、
その反対の、マイナスになる事は大っ嫌いなのです。
でも、これは仕方がない。
生物として生存するために必要な、生き残るための本能でもあるから。
人間関係に費やすエネルギーの比率も、
ポジティブが1に対し、ネガティブが3らしいです。
元々他人であった夫婦ともなると、
ポジティブが1に対し、ネガティブが5だという研究結果もあります。
このことから、夫婦関係の難しさが伺えますね。
なんか話が逸れてきましたが、
サラッと夫婦円満のヒントをお伝えしました。
ポジティブな面が、重要ということですね。
過ごし方や会話など。
話が逸れちゃって、済みません。
それでは、脅威の話に戻します。
脅威の意味とは、現時点ではハッキリしていないんだけど、あなたを脅かす要因となるかも知れない、
という意味です。
つまり現時点では、恐怖となる程、対象がハッキリしていなくても、
1%でも恐怖となる可能性があるのなら、
あくまで可能性としてですが、それは脅威となり得るのです。
脅威の意味については、理解頂けたでしょうか?
それでは次にいきましょう。
ここまでは前置きですよ。
実を言うと脅威とは、明確に定義されています。
先程、研究結果のお話をしましたね。
哲学、心理学、脳科学は繋がっており、あらゆることが研究対象になっているんですよ。
それでは、ここからが本番。
脅威とはなにか、深く理解していきましょう。
脅威の5大要因、Scarf(スカーフ)モデルについて詳しくご説明します。
2・脅威の5大要因!Scarf(スカーフ)モデル
実業家にして、コンサルタントのデイヴィット、ロックという方がいます。
この方が、脳科学の分野の方々と協力して、Scarfモデルというものを確立しました。
ちなみに、(デイヴィット、ロックウェル)は別人ですよ。
ロックウェル家は関係ありません。
名前で検索すると、デイヴィット、ロックウェルばかり出てくるので、間違えないように注意です。
話を戻します。
Scarfモデルとは、脅威の5大要因だとお伝えしましたね。
ですが、報酬ともなりえる5大要因なのです。
どういうことかと言うと、脳科学的な話です。
先にお伝えした、ポジティブとネガティブの比率を思い出して下さい。
つまり私達生物は、報酬(ポジティブ)に向かい、脅威(ネガティブ)を拒絶するのです。
何故、Scarfモデルが、脅威の要因でもあり、報酬にもなりえるのか疑問ですよね?
それは、脅威になる要因を理解しておければ、
仕事や恋愛や、友人関係などの人間関係が、良好になるからです。
お互いにとって脅威になるのでなく、お互いにとって報酬になれば良いのです。
それでは、具体的に説明していきます。
3・Scarfモデルはイニシャル
何故、Scarfという名前が付いたのかと言うと、
脅威の5大要因の頭文字とって、Scarfと名付けたから。
- Status(地位)
- Certainty(確実性)
- Autonomy(自律性)
- Relatedness(関連性)
- Fairness(公平性)
これが、Scarfモデルの5つの要因です。
1つずつ説明していきますね。
下の動画は、世界の歴史と、色んな意味での怖い実話です。
それでは、Scarfモデルの5つの要因を、
1つずつ説明していきます。
Status(地位)
これは想像が付きやすいですね。
地位を脅かされるのもそうですし、地位を振りかざすのもそうです。
一括りにすると、競争社会での周りからの評価ではないでしょうか。
人間関係には、目に見えない優劣や、上下関係が存在しています。
相手のことを思ってした親切でさえ、相手によっては、
「気に食わない、生意気だ」と、受け取られてしまうこともあります。
Certainty(確実性)
確実性に脅かされる?
分かりづらいし、日本語じゃ伝わりません。
つまりこういうこと。
私達人間は、確実性が大好き。
不確実な不安になる要因は、脅威のなのです。
私達人間は、正解のない不安を頭痛がするまで考えます。
それ程、不確実が大嫌いなのです。
だから、勇気を振り絞らなければいけない。
分かり易い例えだと、異性への告白なんかどうでしょう。
慣れてなくて、それでも勇気を振り絞った告白は、
小手先のテクニックなんかよりも、相手の気持ちに響くものです。
告白だけじゃなく、人間関係全てにおいて言えますね。
先ずこちらから心を開く、本音を言う、先頭を切るとか。
仕事や人生の、能力面に関しても言えます。
失敗の数が、成功への1番の近道で、確実性への近道でもあります。
「苦労は買ってでもしろ」なんて、よく言ったものです。
正解のない不安よりも、
確実性のある失敗の実績が必要です。
Autonomy(自律性)
これも意味が分からない。
これはつまり、あなた一個人が、問題に直面した時の支配権です。
もっと分かり易く言うと、権力です。
私達人間は、他人の権力は大嫌いだけど、自分の権力は大好きです。
例えば、仕事でミスってしまった。
その時の支配権と言えば、分かり易いんじゃないでしょうか。
経営者や上役に行くほど権限が与えられ、何かあっても何とかし易いですよね。
これには実験結果があり、イギリスの社員を対象に行われました。
平社員と上級管理職とで、どちらがストレスに晒されているか。
お分かりかも知れませんが、平社員です。
管理職は、経営者に何かと口うるさく言われますが、
ストレスに晒されているのは、大抵は平社員です。
1つ上に、余程優れた上司でもいない限り、これが現実なのです。
お金を稼ぐノウハウと、心の在り方や宗教だって別問題ですから。
でも、なんか納得いかないし、おかしいですよね?
実は、このScarfモデルは、今言ったような問題を、打開するためにも使われています。
でも、結局は個人の問題なので、組織や社会で見た場合は、難しいでしょう。
後、恋愛でもそうですよね。
惚れた弱みってやつです。
惚れた側が、追いかけてばかりで、疑心暗鬼で不安に駆られます。
Relatedness(関連性)
これは、自分と関連する人達の、誰が敵で、誰が味方かという話です。
つまり、自分のことを認めてくれない敵がいっぱいいると、大きな脅威に感じるということ。
人生の幸せとは、付き合いのある人間の質と量で決まる、なんて研究もあったようですよ。
幸せな人付き合いとは、お互いが自立している個の関係です。
人は1人では生きていけませんが、依存しあう関係は、お互いの成長にはならないのです。
徒党を組んで、事実をひん曲げてしまうのも良くないし、
心を許し合う関係と、依存しあう関係も分けて考えなければいけません。
人は、幸せになりたいと願いながらも、
脅威を避けるために、つい依存の関係を選んでしまいがちです。
それと、人はやはり生物なので、相手を敵と見なす所から入ります。
なので、敵と思われたくないのであれば、こちらから歩み寄る必要が有るでしょう。
仮に心では、「しょうがない奴だな~」と思っていても良いんじゃないかと、
僕個人的には思いますよ。
Fairness(公平性)
これも分かり易いですね。
平等じゃないと不服だ!ということですね。
余り説明はいりませんよね?
嫌な面を見ると、イジメられる側の辛い心理でしょう。
一個人として気を付けるのであれば、相手によって態度を変えないようにする、
と言ったところではないでしょうか。
特に、集団行動が大好きな日本人は注意です。
人間は、理性と感情の生物です。
実は、人間だけが、飛びぬけて発達している脳の部分があります。
それは感情系(別名、社会脳)
感情があるから理性がある。
だから、社会が成立するんです。
だから、感情に流されるというのは、エゴばっかりというのは、
人間の長所を生かせておらず、「何をやってんだか」という話なんです。
それと、人間以外の動物には、不公平という概念はないんですよ。
例えば10個のドックフードがあったとして、
Aの犬とBの犬は、貰えるドックフードの比率で争いません。
人間社会には裁判があるし、
善悪で判断する価値観がありますね。
利益や労力としてマイナスでも、
人間社会には公平性があります。
ですが、公平性とは、人間社会の不公平にもなり得ます。
それが、脅威なのです。
脅威の意味とScarfモデル~まとめ~
脅威の意味は、全てのマイナス感情の要因です。
私達人間は、生物なので競争社会の中にいます。
だから、脅威を感じることは当然です。
人間の強みは、感情であり、また弱みとなるのも感情です。
なので、Scarfモデルを意識して行きたい所ですね。
特に、管理職に必要なスキルでしょう。
ですが、一個人の良好な人間関係にも応用可能ですね。
夫婦、恋愛、友人、家族、全てにおいて。