嫌われる勇気の感想!まとめと共同体感覚の実践の難しさ

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劇薬の心理学と言われるアドラー心理学。

その中でも、哲人と青年が会話形式で繰り広げる、生々しい嫌われる勇気。

 

大ベストセラーになるのが分かります。

 

アドラー心理学と言えば、

賛否両論の嫌われる勇気ですよね。

 

 

そんな嫌われる勇気について、感想文を書いてみました。

僕はどちらかと言うと、肯定派かな。

 

読んだことがある人も、読んだことがない人も、楽しんで言って下さい。

 

 

目次
・続編に繋がる嫌われる勇気
1-1・嫌われる勇気
1-2・幸せになる勇気
2・原因論と目的論
3・変えられるものを変える勇気と課題の分離
4・1番の問題点!共同体感覚
5・嫌われる勇気を読んでみた方がいい人
6・アドラーは時代を100年先行していた

の順にお伝えしていきます。

 

 

嫌われる勇気とはどんな本なのか?

嫌われる勇気は、何をテーマにしているのか?

 

続編には、「幸せになる勇気」という本が出版されているのをご存知ですか?。

その違いも見ていきましょう。

 

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1・続編に繋がる嫌われる勇気

 

嫌われる勇気の続編に、幸せになる勇気がありますが、

どちらも、アドラー心理学を語る哲人と、

アドラー心理学を否定する、

社会と人間関係、生き方に悩む青年の会話形式になっています。

 

 

単なる会話ではなく討論になっていて、

哲人は冷静ですが、青年は終始感情的です。

 

 

ですが、人間関係に苦しんだり、感情的になったり、

生きていたら、誰もが直面する悩みですよね。

 

青年の気持ちに感情移入をし易いのが、先を読みたくなるポイントだと思いますよ。

 

 

嫌われる勇気

 

嫌われる勇気では、青年は図書館で働いていて、

個人的な対人関係が、悩みとなっています。

 

しかも青年は、最終的には納得して帰るんですけど、

アドラー心理学に否定的なんですね。

 

なので、哲人との討論になってしまうんです。

 

 

幸せになる勇気

 

続編の幸せになる勇気では、舞台は3年後になっており、

青年は教師になっています。

 

そして、また哲人の元を訪れるんです。

 

 

そしてまた悩みを抱えており、悩みの内容もまた変わっていたんです。

 

次は教師として、アドラー心理学を信じて頑張ってみたものの、

生徒との接し方、教育について、教師としての在り方に悩んでいたんです。

 

 

「アドラー心理学とは宗教なのか?」から話が始まり、

また白熱した討論が始まる感じです。

 

 

嫌われる勇気がどんな本か、何となくイメージは伝わったでしょうか?

 

 

それでは、嫌われる勇気を読んだ、僕の感想をお伝えしていきますね。

 

まずは、読んだことが無い方へ。

原因論と目的論をご説明します。

 

これが分からないと始まらないので。

 

それでは、見ていきましょう。

 

嫌われる勇気―――自己啓発の源流「アドラー」の教え

 

2・原因論と目的論

 

嫌われる勇気は、大枠で捉えるならば、

終始、目的論と勇気について語られています。

 

目的論?

アドラーを知らない人には、

意味が分からない言葉ですよね。

 

 

アルフレッド、アドラー

(1870年~1937年)が提唱していたのが目的論で、

ジークムント、フロイト

(1856年~1939年)が提唱していたのが原因論です。

 

 

同じ時代を生きたこの2人ですが、

取っていたスタンスは真逆でした。

 

フロイトの言う原因論とは、

今現在やこれからの未来に、トラウマなどの辛い思い出が影響していると言う、

過去に焦点をあてた考え方です。

 

 

かたや、アドラーの言う目的論とは、オブラートに包まないで言うと・・・

 

 

原因論は確かに事実で、要因にはなるだろう。

だが、選べる選択肢から選んできたのが今であって、未来についても同じこと。

もし、トラウマを言い訳にして、変えられるものも変えないのなら、

それはあなたが選んだ選択肢。

だから、常に最善で目的は達成しているのだ。

 

 

とこんな感じで、これは僕はこう理解した、

という僕なりの要約ですが。

 

 

要するに、ごもっともで超辛口なのが目的論です。

 

 

他には、劣等感とは悪ではないし、

どんな成功者だろうと、誰もが持っているものと言っています。

 

劣等感とは、

足りないと感じる感覚のことを言い、

成長へのエネルギー源になるからです。

 

だから、悪ではないんですね。

 

 

劣等感に似た言葉で、コンプレックスがありますね。

 

コンプレックスは、正式には劣等コンプレックスと言って、

心理的状態のことを言い、言い訳にしかならないと言っています。

 

これも的を得ていて、辛口だけどごも、ごもっともだなと感じました。

 

 

アドラーの言う目的論と、スタンスは何となく分かって頂けましたか?

 

次は、変えられるものとは何なのか見ていきましょう。

 

嫌われる勇気―――自己啓発の源流「アドラー」の教え

 

3・変えられるものを変える勇気と課題の分離

 

課題の分離とは、あなたの問題はあなたの問題。

私の問題は私の問題ということです。

 

 

どういう事かと言うと、

自分を変えられるのは自分だけ。

これは、相手にも言える事。

 

だから、課題の分離が成立するという考え方です。

 

 

変えられないものに執着しないで、

しっかりと現実を受け止めて、

変えられるものを変える勇気を持とうよ、ということですね。

 

確かに、目的論としても、長い目で見ればその方が良いですよね。

 

どちらの道も地獄ならば、変化のないじり貧よりも、

自分次第で変えられるものを変えてった方が、希望があります。

 

 

でも当然、そんな気持ちになれないって言うのも分かるんですよ。

 

 

例えば、ブラック企業だったりブラック上司だったり。

もっと極端ことを言えば、犯罪者だって存在するんですから。

 

害がある人はいるんで、現実的になったり減滅したり、人間不信になったりしますよね。

 

 

でも害のある人だって、心の底には善があるはずです。

同じ人間で心があるんですから。

 

ただ手段に問題があるんですね。

 

全ての人を敵と見なして、攻撃的になるのは、

変えられないものに執着するからです。

 

 

こういう人に対しては、作中ではこう言っています。

 

変えられない他人に対し、依存をするな。

行為のレベルで見ないで、存在のレベルで見ろ。

 

 

確かに、目的論を掘り下げていくと、課題の分離にたどり着いて、

その先は、依存と自立の話に辿り着くでしょう。

 

 

そして、嫌われる勇気の後半では、

続編の「幸せになる勇気」に繋がる、共同体感覚についても書かれています。

 

嫌われる勇気―――自己啓発の源流「アドラー」の教え

 

4・1番の問題点!共同体感覚

 

アドラーの提唱した共同体感覚。

 

これは難しい。

人によるよな~って僕は思います。

 

アドラー自身も、共同体感覚を提唱した時、

周りの人の多くが、アドラーの元から去っていったらしいです。

 

 

共同体感覚の説明をしますね。

 

共同体感覚とは、周りを敵と見なさず、仲間と見ること。

共同体の中で、自分の居場所を見出すこと。

 

 

難しくないですか?

本当に信頼できる相手は信頼できるけど・・・

 

サラリーマンとかじゃ無理だろ~って思います。

 

害のある奴は、行為のレベルじゃなく、

存在のレベルで見ろって言われても・・・

 

 

僕が思うに、共同体感覚が出来るようになるには、

フリーになって、付き合う相手を選ばないと、

無理じゃないかと思います。

 

 

でも、この難しい共同体感覚は、アドラー心理学の鍵概念なんですよ。

 

続編の「幸せになる勇気」でまるまる一冊、

その実践編と、難しさについて書いてあるぐらいです。

 

おそらく、読んだ人が一人一人、出す答えが違うんじゃないかなと思います。

 

 

僕だったら、付き合う相手を選べる自分になるって答えですね。

 

 

嫌われる勇気の内容についての、

僕の感想はここまでです。

 

 

次は、こんな人が読んだらいいんじゃない?

と僕がオススメする人についてです。

 

嫌われる勇気―――自己啓発の源流「アドラー」の教え

 

5・嫌われる勇気を読んでみた方がいい人

 

1つは、さっき言っちゃっいましたが、

生きたいように生きたい人とか、独立しようとしている人ですね。

 

 

逆に、読んでもしょうがないんじゃないって思う人もいます。

それは、諦めて放棄している人。

 

まぁ、そんな人がこの記事を読んでないと思うし、

この記事に辿り着くこともないでしょうが。

 

 

この記事を読んでもらって、何か感じるものがある人にも、読んで欲しいなと思います。

 

読んで貰えば、得るものがあるんじゃないかと思いますよ。

 

 

それに色眼鏡で良いんです。

 

色眼鏡?

なに言ってんの?

って思いますよね。

 

アドラー心理学に、よく出てくる言葉なんですよ。

 

 

ピンクの眼鏡を掛けている人は、

世の中がピンク色に見える。

 

ブルーだったらブルー、

グリーンだったらグリーンですね。

 

 

どいううことかと言うと、見え方、感じ方とか、

一人ひとり違うよねということです。

 

 

アドラーだって色眼鏡ですし、それをベースにしてきた哲学者も色眼鏡ですし、

アドラー心理学の著者だって色んな人がいて、

色眼鏡なんです。

 

ただアドラー心理学は、本質を突いていて劇薬なので、

そこから何を感じるか、考えてみることが重要なんですね。

 

なので、読んだ人の色眼鏡でいいんですよ。

 

 

下の動画は、嫌われる勇気の賛否両論。

語るのなら、こういう建設的な会話が良いですよね。

 

 

それでは最後に、

嫌われる勇気がベストセラーになった理由について、お伝えしようと思います。

 

僕の主観ですけどね。

 

嫌われる勇気―――自己啓発の源流「アドラー」の教え

 

・アドラーは時代を100年先行していた

 

この「アドラーは時代を100年先行していた」という言葉は、

僕の主観ではないですよ。

 

アドラー心理学の本では、よく使われています。

 

 

原因論を提唱していたフロイト。

そのフロイトの弟子のユング。

そして、目的論を提唱していたアドラー。

 

この3人は、心理学の世界では、

3台巨頭と言われている偉大な人達です。

 

 

ですが、この3人が生きていた時代は、フロイトの原因論が主流でした。

つまり、フロイトと、その弟子のユング派の時代だったんです。

 

アドラー派も存在していて、今に語り継がれている訳ですが、

注目され始めたのは、ここ数年の話です。

 

そういう意味で、100年時代を先行していたと言われているんですね。

 

 

昔は、医療だって神秘的なものだとされていました。

今や脳のレントゲン(MRI)とかありますが、昔は無かったので。

 

 

脳科学の研究もかなり進歩してきて、ここ数年前から脳科学を駆使して、

感情とか幸せとか、とかリーダーシップとか、

他にも色々な分野を研究しだしているようです。

 

 

本屋に行かれる方は、分かるかと思いますが、

そういう本が増えてきましたよね。

 

 

他にも、バブルが崩壊し、リーマンショックが訪れて、景気は回復してきたとはいえ、

世界全体で科学技術は進歩してきているので、

昔のような良かったと言われるような時代が、訪れる事はないでしょう。

 

 

景気が回復しても、昔のようにはならないということです。

 

 

でも、だからこそ日本人は成長したんじゃないでしょうか?

不況と共に、心に目を向け始めたんじゃないかと思います。

 

世界的に見ても、科学が進歩したら次は心!

正確に言えば、統計学とか脳を読み解いての心ですがね。

 

 

アドラーの時代は、

生きた脳を読み解くことが出来なかったので、

今この時代にアドラーが注目され始めたのは、

凄いことです。

 

 

それと、嫌われる勇気も、幸せになる勇気も、

アドラー心理学を語る哲人と、現代社会に苦しむ青年の生々しい会話形式なので、

色んな意味で感情移入し易いのが、

賛否両論を呼んだ、大ベストセラーになった所以でもあるでしょう。

 

嫌われる勇気―――自己啓発の源流「アドラー」の教え

 

嫌われる勇気の感想~まとめ~

 

いかがでしたか?

嫌われる勇気についての、僕の感想でした。

 

大ベストセラーなので、読んだことある方は多いと思います。

他の人は、どういう見解か気になりますね~。

 

 

嫌われる勇気の続編は、「幸せになる勇気」です。

内容は、共同体感覚の実践編の難しさ。

 

嫌われる勇気は、その前の準備段階って感じですね。

 

 

嫌われる勇気から読むと面白いですよ。

 

幸せになる勇気は、青年が納得して、共同体感覚を持ち帰って、

3年ぶりに哲人の元を訪れて

「共同体感覚ダメじゃん!」から始まるので。

 

 

嫌われる勇気の前半は、目的論と課題の分離、

後半は共同体感覚について書かれています。

 

 

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